作文のテーマの中でも、簡単そうに見えるのが体験談。自分が経験したことを書き連ねるだけで良いという考えがあるかもしれません。
でも、実際には自分だけの体験を人にわかりやすく伝えるということはには、コツがいります。どこまでの内容を盛り込むべきか。無駄を省きながら要点をまとめていく訓練は、何度練習してもいいくらいです。
作文のテーマとして体験談を書かなければならないのであれば、どのような体験をしたかを考えつつ、そこで自分はどのように感じたかを思い返すといいでしょう。体験したからには心が動いているはずです。その動きが他者にも伝わるような描き方を使ってこそ、体験談としての魅力が出てきます。
ことばにする難しさを感じることが多い作文。その中でも、あらゆる視点から一つの事柄についてをまとめることができる幅の広さが、かえって足かせとなることがあるのも体験談の特徴なのです。
ただ、体験談は自分なりの視点が固まると、非常に説得力のある文章としてまとめることができます。読ませる魅力がわかってくるようになると、無駄を省く作業にも時間がかからなくなるのです。
ですから、どのようにして体験談をまとめあげるかの手法を見につけていれば、作文のテーマとしては恐れることがないのです。今までの経験が糧になる体験談という作文のテーマ。それは、自分自身をどのように表現するかによって、さまざまな魅力を放つ作品が出来上がります。