作文で表現力を付けると言っても、表現の仕方にはいろいろとあります。
どちらかといえば女性のほうが、幼いころから豊かな表現をするものです。
お花畑のような、まるで外国にいるみたい、お姫様のような、映画スターのような、などと言った表現をします。
ただ、年を重ねるにつれ、あまりこうした表現ばかりしていると、かえって貧相に見られがちです。
結局、表現だけが豊かでも、文章の中身が薄ければ、あまり良い文章とはいえません。
男の子の場合、女の子と比べてあまり表現が豊かでなくても、事実を冷静に見つめ、記述することができます。
○月×日、朝早く起き、お父さんとお母さんと一緒に、新幹線に乗って、おじいちゃんの家に遊びに行った。
これだと、いつ、何をしたか、ということは良くわかるのですが、あまり情感は伝わってこないものです。
良い文章とは、事実が的確に述べられ、あまり陳腐な表現にならず、巧みな表現を織り込みながら、読み手に続きを読みたい、という気持ちにさせる内容のものでしょう。
これには、何かに絞ってよく考察してみることです。
ある事実を記述するのに、その中でも、特に何が印象に残ったのか、良く考えてみます。
例えば、列車に乗っていて、窓から見えた風景はどうだったのか?
初めはビルばかりだったのが、次第にビルがなくなり、田んぼや畑が見えてきた。
なんとなく田舎の匂いがした。
おじいちゃんの家ももうすぐだと思った。
こんな風に、一つの物事を良く思い出し、いろんな表現の仕方を考えてみることです。