作文と小論文の違いを知ることによって、それぞれの特徴を活かした表現を考えることができるようになります。共通する部分は表現の正確さです。そこでミスをしてしまっては、どちらも評価は低くなってしまいます。
誤字脱字はもちろんのこと、日本語の表現として適切ではないものは、どうしても作品としてのまとまりを失ってしまうのです。
さて、作文と小論文の違いは、大きく分けると思考の成り立ちであると考えるのが良いでしょう。小論文では自分の意見を理由付けしながら構成する力が必要です。一方、作文は体験や感想など、ありのままを表現する力や、そこから何が得られたかの動きが見られるのです。つまり、躍動感溢れるものが作文であると考えるのが良いかもしれません。
小論文は筋道を立てて物事を説明し、そこに自分の心情を盛り込むことが必要です。もちろん、一般的な常識を踏まえて、論理性の高いものに仕上げることもテクニックの一つとされているでしょう。
作文はもう少し砕けたようなニュアンスがあり、論理性というよりは、いかに詳しく表現できるかを重視する傾向があるのです。だからこそ、作文と小論文の違いを把握しているだけでも、攻め方が大きく変化するのです。
どちらも、言葉巧みに操作することができるほどの語彙があると、それだけ表現が豊かになります。ただ、それぞれのコンセプトをわかっていなければ、的外れな方向に進んでしまうことを理解しなければなりません。